小学生の頃、家族で花札をよくしていた。

子供の頃したささやかな掛けゲームの思い出

子供の頃したささやかな掛けゲームの思い出

33才、女性のエッセイ : 小学生の頃、家族で花札をよくしていた

小学生の頃、家族で花札をよくしていた。10回勝つとお小遣いがもらえ、10回負けると布団敷きや肩もみなどをしなければならなかった。子供にしてはよく勝つ方だったのだが、負けると異常に悔しかった。それは、お手伝いをしたくないからとかではなくて、ただ単に負けるということに苛立ちを感じていた。
おそらく、負けた時に父親からひどくからかわれていたからだろう。今でもよく笑い話にされるのだが、負けが続くと最終的には泣いて、押入れの布団に顔をうずめて泣いていたそうだ。
しかし、犬が家族の一員に加わった時から、泣くことが少なくなった。
父はずるいところがあり、札が悪かったりして自分が負けると察知すると、「札が一枚多かった」などの理由をつけて、持札を投げ出して場を混ぜてやり直そうとしたりすることがあった。嘘だと解っていた私は当然怒るのだが、我が家の犬は家族が大声をだしてけんかをすると、吠えながら二人の間に入ってきて仲裁をしようとするので、それで皆、犬の方に注意が向き、犬の話になり、自然にけんかは無かったことになっていた。
ゲームが終わり、父が自分が勝ったことを確信して鼻歌を歌いながら札の計算をしている時、犬が場に入ってきて札をぐちゃぐちゃにすることもあった。そのせいで、勝敗の行方はわからなくなるのだが、自分でも負けたと解っていた時は、父が「あー!」と言いながらがっかりするのを見るのが楽しかった。

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